つるりとしたツヤのある栗まんじゅうは、見た目も可愛らしく、身近な和菓子として親しまれています。栗まんじゅうはいつ頃日本に登場したのか?今も続く元祖の栗まんじゅうは?気になる栗まんじゅうの発祥についてまとめました。
栗まんじゅうには種類がある
現在の日本で栗まんじゅうと呼ばれているお菓子は、二種類あります。ひとつ目はその名の通り、まんじゅうの中に栗を用いた餡をつかっているもの、そしてもうひとつは栗のようなツヤと形を持つお菓子です。双方の特徴を持つ栗まんじゅうもあり、栗まんじゅうと一言で言ってもバリエーションがあることがわかります。
初めて日本に登場したのは江戸時代?
栗まんじゅうの歴史は、安土桃山時代に南蛮文化とともに日本に入ってきた和菓子に比べると、比較的浅いもののようです。江戸時代に庶民に親しまれていたまんじゅうが、地方ごとに特色を出すようになり、そのひとつとして栗まんじゅうが登場したといわれています。この時の栗饅頭はあくまで栗のような姿をしたまんじゅうであり、餡に栗が使われてはいませんでした。
江戸中期に登場した二大栗まんじゅう
発祥がはっきりとわかっていない栗まんじゅうですが、現在の栗まんじゅうの元祖となるものは明治時代中期に生まれました。北九州市の湖月堂と、長崎市の田中旭栄堂の栗まんじゅうです。湖月堂は楕円形をしたもの、そして田中旭栄堂は栗の形をしたものと違いはありますが、この2つの栗まんじゅうがまさに栗まんじゅうの代表菓子となりました。
今やスーパーやコンビニエンスストアでも買えるほど、栗まんじゅうは日本中で親しまれる和菓子となりました。明治から伝わるその味は素朴で甘く、ほっとさせてくれます。昔ながらの味をぜひ楽しんでくださいね。