春夏秋冬をたのしむ「季節の和菓子」特集

季節のお菓子を知っていると、来客のときにどんなお菓子を出せばいいか迷うことがないので役立ちます。ここでは季節ごとにお菓子のおすすめをご紹介します。 2017年09月17日作成

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和菓子は春夏秋冬を表現しているということをご存知ですか?見た目も華やかな和菓子は、世界中の人々を虜にしている日本の美しい文化の一つです。その季節にしか収穫できない素材で作られていたり、季節ごとに自然をモチーフにしたりしているので、よりおいしさが増します。今回は、そんな春夏秋冬を表現するおすすめの和菓子をご紹介していきたいと思います。

春:桜餅

春を代表する和菓子として欠かせないのが「桜餅」。鮮やかな桜色の餅菓子を桜の葉を塩漬けにしたもので巻いた和菓子です。江戸で発祥した「長命寺」という種類と、京で発祥した「道明寺」という形の違う2種類があります。桜の葉のしょっぱさと、餅菓子の甘さが絶妙にマッチした一品です。

春:花見団子

縁起の良い紅白の団子と、邪気を払うとされる緑色の蓬を使った団子の三色セットになっている和菓子です。「花より団子」のことわざの由来ともなっている和菓子で、日本古来より縁起物として食されてきました。三色で、春夏秋冬を表現されたり、春だけを表現されることもあり、様々な意味のとらえ方ができる和菓子といえます。

夏:水羊羹

夏の暑い季節にぴったりの涼しげな和菓子「水羊羹」。小豆、砂糖、寒天というシンプルな素材で作られていて、つるりとしたみずみずしい食感が特徴。シンプルな味わいゆえ、職人の技量が問われます。味のごまかしがきかない和菓子なので、純粋に素材の良さを楽しむことができます。

夏:わらび餅

透明感が美しい夏の和菓子「わらび餅」。わらびの地下茎から採れるわらび粉を使った和菓子で、きな粉をかけたり黒蜜をかけたりしていただきます。夏のうだるような暑さの日に、涼しげな冷やしたわらび餅を食べると、暑さをうんと和らげてくれるのではないでしょうか。

秋:栗饅頭

秋が旬の栗を使った和菓子「栗饅頭」。栗を使った饅頭であるのはもちろんですが、形も栗に似せて作られています。饅頭の表面には卵黄を塗り、栗が持つ独特の照りを饅頭の見た目に反映。栗特有の色が秋の到来を感じさせてくれます。

秋:栗きんとん

こちらも秋が旬の栗を使った和菓子「栗きんとん」です。「栗」という秋の風物詩をより濃厚に味わうことができる一品。誤解されがちですが、おせち料理に使われている「栗金団」とは別物で、こちらは栗に砂糖を加えて炊き上げて作られています。栗が好きな方にとって、これ以上濃厚に栗を楽しめる和菓子はないのではないでしょうか。

冬:うぐいす餅

春の到来を予感させる美しいうぐいす色の和菓子。「うぐいす」という鳥に似せた色や形で、季節感が感じられる一品です。冬の終わりに食べると、季節の変わり目を迎える心の準備にもなりますね。まるでうぐいすの鳴き声が聞こえてきそうな季節感あふれる和菓子です。

冬:椿餅

日本最古の和菓子ともいわれている和菓子、それが「椿餅」です。「桜餅」と同様に「椿」の葉で餅菓子を包み込んでいます。ただし、椿の葉は食べることができないので注意しましょう。「寒さに負けず凛と咲く椿の葉を使った和菓子を食べれば、まだまだ寒い冬も耐えしのげる」そんな気持ちにさせてくれる和菓子です。

日本の和菓子には、季節に応じて縁起物や植物などをモチーフにしたものが数多くあります。古来の習慣や伝統が、今なお現代人によって受け継がれてきた証です。現代になじみやすいように変化しながらも守られてきた日本の文化、和菓子を、私たちももっと身近に味わっていきたいものですね。

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