よいお付き合いを続けるために!手土産のマナー

改まった場面で手土産を渡す場合、マナーを知らないと今後の人間関係に悪影響が出る場合があります。ここでは手土産を渡すときのマナーを解説します。 2017年09月17日作成

  • グルメグルメ

お呼ばれしたときや挨拶に行くときなど、手土産を気持ちよく渡すことができると、相手に自分の気持ちをスムーズに伝えられますよ。ここでは、手土産の渡し方と、それにまつわるマナーを紹介します。

渡すべきタイミングとは

手土産で喜んでもらうためには、品物を吟味するのはもちろんですが、渡す前の段階でTPOをわきまえた振る舞いをすることがとても大切です。相手を訪ねる際は、約束の時間に遅れずに到着するようにしましょう。相手はあなたと会うために時間を空けて待っているので、遅れるのは大変な失礼です。やむをえず遅れてしまった場合は、はじめに「遅れてしまい、申し訳ございません」と、ていねいにお詫びし、そのあとで遅れた理由を簡潔に説明しましょう。反対に早く到着した場合は、最寄り駅など相手がいる家・会社から離れた場所で時間をつぶし、相手を慌てさせないように配慮が必要です。約束の時間ちょうどか、ほんの少し遅れて訪ねるのがベストですね。家・会社に到着したら、まず簡単な挨拶をします。中に通されたら、上座をすすめられても辞退し、手土産を自分よりも下座側に置いて待ちます。そして、ていねいに挨拶したあとで手土産を渡します。その際、上座をすすめられたら、辞退し続けるのは失礼にあたります。スムーズに移動しましょう。また、日本間に通された場合は、座布団が置かれていたり、すすめられたりしても、約束した相手に挨拶するまでは敷かないのが無難です。洋間に通された場合は、相手に立って挨拶し、立ったままで手土産を渡します。そのあと、すすめられてから席に着きます。手土産は、主人にていねいに挨拶したあとで渡すのがポイントです。ただし、花束や生鮮食品、アイスクリームなどの水気のあるものやすぐに冷やしたほうがよいものの場合は、先に玄関先で渡してもよいでしょう。

紙袋や風呂敷はどうする?

手土産を渡すときは、品物を風呂敷や紙袋から出して渡します。風呂敷や紙袋などの包みは、品物をほこりから守るという役割があります。それをそのまま相手に渡すのは失礼になるので、気をつけましょう。品物を風呂敷や紙袋から出したあと、さっとたたんで自分のそばに置いてから主人に渡します。洋間や玄関先で渡す場合は、風呂敷や紙袋が邪魔にならないように手に持って品物を渡し、そのあとでたたみます。

渡す向きにも気をつけよう

風呂敷や紙袋から出した品物は、まず自分の方に正面を向けて置きます。次に品物の手前側を両手で持ち、右手を向こう側に添えます。そこから右に回して、相手に正面が向くようにします。品物が大きくて一度で向きを変えるのが難しい場合は、右に90度回したあと、左手を添え直してもう一度90度回して、相手に正面が向くようにしましょう。洋間や玄関先で立ったまま渡す時も同様に渡します。慣れないと慌ててしまうので、事前に少し練習しておくとよいでしょう。

一言添えると印象アップ!

品物を渡すときは、「どうぞ」や「お納めください」だけではなく、その前にもう一言添えると、相手により気持ちが伝わりますよ。この頃は、相手のことを想って心を込めて選んだことを伝えるために、「〇〇がお好きだと伺いましたので」、「おいしいと評判なんです」などのポジティブな言葉を添えることが多いようです。以前は、相手を立てるために自分を下げる「謙譲語(けんじょうご)」として「つまらないものですが」、「ほんの気持ちですが」などの言葉を添えていましたが、こちらは真に受ける方が多くなってきたためか、あまり使われなくなったようです。しかし、いくら相手のために一生懸命選んだ品物でも、ときには相手の好みに合わないことや、事情があって食べられないということがあります。その場合、添えられた言葉がポジティブだと、相手はかえって残念な気持ちになったり、気を悪くすることもあります。謙譲語には、お互いの気持ちがぶつかるのを避けるクッションの役割があります。そのため、特に目上の方や年配の方、初対面の方には謙譲語を使う方がおすすめです。「つまらないもの」という言い方は気がひけるという場合は、「お口に合いますかどうかわかりませんが」や「お気に召すと嬉しいのですが」という言葉もあるので、臨機応変に使いわけるとよいのではないでしょうか。

改まったシーンで手土産を渡す場合は気をつけるポイントがいくつかありますが、相手を大切にする気持ちがあれば、多少失敗しても大丈夫ですよ。準備をしっかりし、肩の力を抜いて臨めば、楽しい時間になるのではないでしょうか。

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