パンプスを購入する際、いつもの自分の靴のサイズで選んだはずなのに試着するとキツく感じたりゆるいと感じたりした経験はありませんか?
また、パンプスのブランドやデザインによって、同じサイズでも窮屈に感じたり、かかとが外れてパカパカしたりすることもあります。
同じサイズのものを選んでいるはずなのに、なぜこんなに違いが出てきてしまうのでしょうか。今回は、その理由についてご紹介します。
正しい足のサイズ(実寸)のはかり方
まず、靴のサイズはどのようにして測るかご存知ですか?基本的に足のサイズは、足長と足囲の2つから成り立ちます。
足長とは、かかとからつま先の一番先までの長さを測ったものです。人によって人差し指の方が長かったり中指の方が長かったりするので、測ったときに一番長くなるところを基準にします。
足囲とは、横幅が一番広いところの一周のことで、親指の付け根から小指の付け根あたりが目安です。この足長と呼ばれる実寸に1.5~2センチ追加した数字がスニーカーなどに表記されているサイズに値します。
捨て寸とは
上記で説明したように、靴のサイズには実際の足長で測ったサイズよりも1.5~2センチ程度大きめのサイズが表記されています。それは、靴を履いた時につま先に余裕を持たせるためです。この空間のことを捨て寸と呼びます。
捨て寸があることで、靴を履いたり歩いたりすることが快適にできるのです。もし足長の実寸のサイズで靴を作ったら、足と靴の間が窮屈になり、歩くことはもちろん靴を履くことさえも難しくなってしまうでしょう。
革靴と捨て寸の関係
革靴は、すでに捨て寸を含んだサイズで作られています。スニーカーでは実寸に捨て寸を足したサイズのものを選びますが、革靴では実寸のままのサイズを選択します。
逆に言うと、革靴を購入するときは、いつもスニーカーを選ぶ時のサイズよりも1~2センチ小さいサイズのものを選ぶと良いということですね。
これは、革製のパンプスにも同じことが言えます。こういった理由から、スニーカーとパンプスでサイズが違うといったことが起こるのです。
パンプスのヒール
スニーカーとパンプスでサイズの違いが起こる理由には、ヒールの有無や高さも関係してきます。ヒールを履いたことがある人なら分かると思いますが、ヒールが高くなれば高くなるほどつま先へ重心が強くかかり、パンプスのつま先部分が圧迫されて足全体が下へと下がっていきます。
つま先へ重心が下がった分、かかとに空きができることでパンプスのかかとが外れやすくなり、スニーカーとパンプスでサイズが違うと感じるのです。
高いヒールを履くなら
上記のことから、高いヒールを購入する際には注意すべき点があります。まず、高いヒールを選ぶ場合はきちんと試着して少しの距離でも歩いてみることをお勧めします。
歩いてみることで、つま先に足が詰まってもかかとが外れないか、サイズが合うか、などを確認することができます。スニーカーと同じサイズだからと即買いすることは避けましょう。
また、インソールを使ったりストラップ付きの靴を選んだりするなど工夫すると、高いヒールでも自分の足にフィットするように調整することができます。
正しく靴を履く効果
自分の本当の足のサイズを知った上で靴選びをすることは、とても重要なことです。歩行時にしっかりとサポートできて足の負担が軽減したり、足を痛めるリスクを回避できたり、靴を長持ちさせたりすることができます。
スニーカーとパンプスでは基準としているサイズが違うので、パンプスを選ぶ時にいつもとサイズが違うような違和感があったのですね。その理由が今回の記事で分かっていただけたでしょうか。これをきっかけに、ぜひ正しい靴選びをマスターしてくださいね。