ようかんを食べ慣れていても、「正しい切り方は?」と聞かれるとうまく答えられない、という方は、意外に多いのではないでしょうか。ここでは、ようかんをおいしく食べるための切り方をご紹介します。
一番美味しいようかんの厚さは?
ようかんの味をおいしく感じる厚さは、一般的に約2.5cm。ようかんを製造する会社によっては、包み紙に、切る時の厚さの目安線がついているものがありますが、大抵2.5cm前後の幅になっています。
ようかんは栗などの具が入っている場合をのぞくと、あんこの味しかしないので、練り具合によって変わる舌触りや固さなどの食感が重要になります。その食感を楽しむのに一番適しているのが2.5cmという厚さなのです。
薄すぎると口どけが早くなり、しっかり味わうことができません。このことを心に留めておくと、お客様が持ってきてくださったようかんをその場でお出しすることになっても、困らずに済みますね。
また、ダイエット中に少しだけ食べたい時も、2.5cm角に切って食べれば、満足感が高まりそうですね。
包み紙をどうするか
ようかんが包まれている銀色の包み紙は、外してから切るのが良いのか、それとも、外さずに包み紙の上から切るのが良いのか、悩むこともあるのでは?切る幅の目安線がついているものもあるので、余計に迷ってしまいますよね。
包み紙の上から切ると、ようかんの角がつぶれて、見た目が汚くなってしまうので、お客様にお出しする場合は、包み紙を開いてから切るのが良いでしょう。
しかし、包み紙には乾燥を防いでくれ、風味が落ちるのを遅くすることができるというメリットがあります。家族で食べる時など、見た目を気にする必要がない時は、包み紙の上から切るのも良いでしょう。
均等に切るコツは?
ようかんの一般的な大きさは、縦約22cm、横約6cm、高さ約4cmです。
これを8等分すると、ちょうどようかんをおいしく食べられる2.5cm幅になるといわれています。まずは半分に切って、それをさらに半分に、と繰り返すと簡単に8等分になります。包み紙に目安線が入っている場合は、目安線がきれいに残るように開き、ようかんの縦辺と目安線が直角になるようにまな板の上に置いて、包丁が目安線の上に乗るように切りましょう。
目安線がない包みの場合は、クッキングシートをようかんの縦辺と同じ長さ、横辺より少し広めの大きさに切り、8等分になるように折り目をつけます。折り目がようかんの縦辺と直角になるようにようかんの下に敷き、折り目の上に包丁が乗るように切っていきます。
こうすると、目分量で切るよりも美しく均等に切ることができますよ。
まっすぐに切るコツは?
ようかんは、形がシンプルなだけに、まっすぐに切ったつもりでもわずかに斜めになってしまったり、断面がガタガタになってしまったりと、綺麗に切るのが難しいですよね。ようかんを切る時は、ようかんに包丁の向きを合わせるのではなく、先に包丁を構えてみて、刃と直角になるように、まな板にのせたようかんの向きを合わせましょう。また、ようかんに対して垂直に押し切るのではなく、奥から手前に向けて斜めに引くように切りましょう。こうすると、まっすぐに切ることができ、断面もなめらかになりますよ。
竹筒入り水ようかんの切り方
ようかんというと、まず思い浮かべるのは四角い形ですが、中には、水ようかんが細い竹筒に入っている珍しいタイプもあります。
テレビや和菓子屋さんなどでたまに見かけますが、どうやって食べるのか不思議に思うこともあるのではないでしょうか。夏になると、竹筒入りのようかんがお呼ばれの席で出てくることがあるかもしれません。
その時になって困らないように、ここで予習しておきましょう。
水ようかんを竹筒から出す時は、まず付属の、先のとがった道具(千枚通しやピンの様なもの)で、筒の底の真ん中に穴を開けます。次に、先の尖った道具を引き抜き、穴から筒の中に向かって息を吹き込みます。
水ようかんが空気に押し出されて出てきたら皿にのせ、ようじで一口大に切って食べます。この時、断面が斜めになるように切ると、口を大きく開けずに食べることができて美しい印象になりますよ。
素朴な甘みのようかんをしっかり味わうためには、切り方に気をつけることが重要です。ぜひ、楽しみながら取り組んでみてくださいね。