女性に多い「びまん性脱毛症」の症状・原因・対策

年齢と共に気になる悩みのひとつに薄毛があります。女性も例外ではありません。今回は、女性に多いびまん性脱毛症の症状や原因、対策について解説します。 2017年09月24日作成

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薄毛に悩む女性の数は年々増加しています。女性の場合、部分的に脱毛が進むのではなく、髪全体のボリュームが無くなることが多いようです。ここでは、女性に多い「びまん性脱毛症」について、症状や原因、対策をご説明します。

びまん性脱毛症ってどんな症状?

「びまん」という言葉を辞書で引くと「一面に広がり満ちること」「広がりはびこること」とあります。部分的ではなく髪全体が薄くなることから、「びまん性脱毛症」と呼ばれています。髪全体が徐々に薄くなるので、気づいた時にはかなり進行しているケースも少なくありません。年齢的には30代後半からの40代の女性に多く見られますが、ストレスや生活習慣の乱れ、ダイエットなどが原因で、20代から発症するケースも増えているようです。抜け毛以外にも、髪が細くなりツヤやコシがなくなることで髪全体のボリュームがなくなる、という症状もあります。症状が進行すると、分け目が目立つようになり、スタイリングが思うようにできなくなります。

びまん性脱毛症の原因

びまん性脱毛症の原因は1つではなく、いくつもの要因が複雑に絡み合っていることが多いようです。びまん性脱毛と密接に関係している主な原因には、次のようなことが考えられます。

■加齢年齢と共に女性ホルモンは徐々に減少します。すると男性ホルモンが優位に立ち、脱毛が起こりやすくなります。
■出産・経口避妊薬(ピル)の使用妊娠や経口避妊薬(ピル)を服用などで女性ホルモンが活発に分泌され、ヘアサイクルの休止期が減ります。出産後やピル服用中止後は、一時的に休止期が増え、その結果抜け毛が増加します。
■ストレス過度のストレスは自律神経のバランスを崩します。交感神経が優位に立ち続けると、血管が収縮して血行が悪くなり、髪の成長に必要な栄養や酸素を運べなくなります。
■偏食やダイエット過度のダイエットや偏食は、体全体を栄養不足にさせます。髪に栄養が行き渡らず、成長期の毛を維持できなくなってしまうのです。
■過度のヘアケア1日に何回もシャンプーしたり、洗浄力の強いシャンプー剤を使っていたりすると、頭皮を保湿するのに必要な皮脂まで落としてしまします。必要以上に皮脂を落とすと、頭皮の乾燥を防ごうとしてさらに皮脂が分泌され、余分な皮脂が毛穴に詰まり薄毛の原因になってしまうことも。

おすすめの対策法

びまん性脱毛症の原因は複雑に絡み合っていますが、ひとつずつ取り除いていけば症状は改善されやすくなります。今までシャワーだけだった方は、湯船にゆったり浸かって筋肉をほぐし、頭皮をマッサージしてみましょう。ストレスも軽減され、育毛にも効果的です。シャンプーをする時も頭皮をマッサージするように、指の腹を使って優しく地肌をもみ洗いしてあげると良いですね。さらに、お風呂上りは育毛剤で頭皮の保湿ケアをするのもお忘れなく!また、栄養不良を起こさないためにも、主菜1品、副菜2品を意識するなど、バランスのとれた食事を1日3回しっかりと摂りましょう。育毛用内服剤で手軽にケアするのも一つの方法です。早寝早起き&適度な運動を習慣化すれば、さらに改善されやすくなるでしょう。

NGな対策法

効果がありそうな対策方法でも、女性のびまん性脱毛症には、不向きなものもあるので注意してください。例えば、男性用の育毛剤や内服薬を使用しないことです。男性と女性とでは、脱毛の原因もメカニズムも違うので、男性用と女性用の育毛剤では入っている成分が異なることがあります。男性用の薄毛治療薬としては「プロペシア」が有名ですが、これは男性ホルモンの影響による男性型脱毛症(AGA)のみに有効な治療薬で、女性には効果がありません。妊娠している場合などは重篤な副作用が出る場合があるので使用は避けてください。また、「女性専門の薄毛外来」を受診することで、より専門的な治療が受けられます。女性の薄毛に特化しているため、待合室が区切られていたり、スタッフが全員女性だったりといった配慮があるところも多いようです。

男性の薄毛に比べ、原因が複雑に絡み合っているが女性の脱毛の特徴です。「最近ボリュームが無くなったな」と感じたら、早めに病院などで相談してみてはいかがでしょうか。きっとご自分に合った対策を的確に教えてくれますよ。

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