これって抜毛症?気になる症状と原因・対策

自分で髪の毛やわき毛などを抜いてしまう癖がある方は、「抜毛症」の疑いがあります。主な症状や原因、対策を解説しますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。 2017年09月24日作成

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「気が付くと自分で自分の毛を抜いていて、なかなかやめられない」ということはありませんか?もしかしたらそれは抜毛症(ばつもうしょう)かもしれません。抜毛症はあまり耳慣れない病名ですが、症状によっては専門医の助けを必要とする場合もあるものです。ここでは、抜毛症の症状や原因、対策についてご紹介します。

抜毛症って何?

抜毛症とは、自分で自分の毛を抜いてしまい、やめようと思ってもなかなかそれを止めることができない病気のことです。強迫性障害との関連についていわれることがありますが、全く異なる病気です。具体的な症状としては、髪の毛や眉毛、まつげ、わき毛、陰毛、ひげなどの体毛を自ら無理やり抜いてしまうことをいいます。もともと思春期以降の女性や小さな子どもによく見られるものでしたが、最近では成人男性も発症しています。抜毛行為を自身でやめようと思ってもなかなかやめられなかったり、症状が重いと外出や仕事、勉強の妨げになったりすることもあります。

抜毛症の主な原因

抜毛症の原因は人それぞれで、特定の原因があるわけではありません。また、発症するきっかけも人によって異なります。不安な気持ちを紛らわせるために自分の毛を抜いてしまう人もいれば、子どものチックのように手持無沙汰になったときに無意識にしてしまっているという人もいます。ですが、日常のストレスや不安、子どもの場合は厳しいしつけなどが発症と関係しているといわれており、抜毛症は精神的なストレスと強い関連性があるのではないかという見方もあります。自分の毛を自分で抜くと不安や緊張が高まりますが、毛を抜いたとたんに一気に緊張感がとけて気が楽になります。それが癖となって繰り返すことで、抜毛症になるのです。自傷行為と思われがちですが、どちらかというと自分をなだめるような行為といえます。

抜毛症の対策

自分の毛を抜く行為を繰り返しており、やめようと思ってもやめられないのであれば、抜毛症の可能性があります。一度専門医を受診するとよいでしょう。治療方法としては、認知行動療法と薬物療法があります。認知行動療法は、自分が抜毛を始めたことに気づき、その行動をしたいという衝動にかられた時に、全く別の行動をとれるようトレーニングをしていきます。抜毛したくなるシチュエーションや時間、感情などを医師と共にモニタリングして、毛を抜きたくなった時に別の行為で対処できるようにしていくのです。薬物療法は、主にセロトニンを含む薬のほか、抗不安薬や抗てんかん薬が処方されます。しかし、これらはうつ病や強迫性障害に適した薬ですので、抜毛症に直接アプローチしているかどうか疑問視する声もあります。抜毛を行ったり、その行為を予防したりすることにたくさんの時間を費やしているようであれば、精神的な面からのサポートが必要になることもあります。心療内科や精神神経科を受診しましょう。また、治療中は家族などの周りのサポートが欠かせませんので、治療や症状に対する周囲の理解を得ることが必要です。

何気なく自分の毛を抜いてしまう人も、いつのまにか癖になってしまってなかなかやめられない場合は抜毛症の可能性があります。抜毛症の人は、自分が抜毛行為をしていることを隠したいと思うことが多く、さらに毛を抜く行為がエスカレートしてしまい、脱毛範囲が広がったり、症状が悪化したりしてしまうこともあります。自分の意思と関係なく毛を抜いてしまう場合は、ひとりで悩まず、一度専門医に相談してみるようにしましょう。

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