どうしたらいい?脂漏性湿疹の症状・原因・対策

赤ちゃんによくできる脂漏性湿疹。実は、成人にもできることがあります。今回は、脂漏性湿疹の症状や原因、対策についてご説明していきたいと思います。 2017年09月24日作成

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体のあちこちにでき、かゆくてたまらない脂漏性湿疹。赤ちゃんにできる湿疹としておなじみですが、同じような症状が成人にも出ることがあります。

とりあえず皮膚用のお薬ならなんでもいいだろうと塗っていると、かえって悪化してしまうこともあるので注意が必要です。ここでは、脂漏性湿疹の症状とその原因や対策についてご紹介していきます。

脂漏性湿疹とは

脂漏性湿疹とは、皮脂腺があったり、皮脂の分泌が多かったりする頭皮や鼻の周り、耳の後ろ、太ももの付け根、脇の下などによくできる湿疹です。かゆみがある赤い湿疹で、皮膚がかさかさし、そのうちボロボロとはがれてくることもあります。そのため、頭付近にできてしまった場合はフケと間違われることも多いです。また、放置しておくと、皮脂から悪臭がすることもありますので厄介です。特に、頭皮の場合は汚れや皮脂が溜まりやすいので、脂漏性湿疹ができると治りにくく悪化しやすいです。これは30代から40代によく見られる症状で、頭皮のフケが多くなったり、大きなフケの塊が頭皮にこびりついたりすることが病気のサインとなります。中にはかゆみをあまり感じないものもあるため、脂漏性湿疹にかかっていても自覚症状がないままに悪化してしまい、治りにくくなってしまうことがあります。

脂漏性湿疹の原因

脂漏性湿疹の原因は、赤ちゃんと成人とで異なります。赤ちゃんの場合は皮脂の分泌が多く、それが未発達な毛穴に詰まりやすいことに起因します。そのため、保湿しながら皮脂腺の多い場所を清潔に保つことが治療の第一歩です。一方で、成人の場合はマラセチアという皮膚の常在菌に起因することが多いです。ストレスや遺伝が原因で、マラセチアが皮脂の多い場所で異常増殖すると、皮脂に含まれるトリグリセリドという物質を分解し、遊離脂肪酸にして炎症を起こすのです。皮脂の異常分泌が大きな原因ですので、皮脂分泌を司る男性ホルモンに要因があるといわれています。一見すると男性特有の病気のように感じられますが、ホルモンのバランスが乱れている女性も発症することがあります。その他にも、食生活や生活習慣の乱れ、ストレス、ビタミンBの不足、洗顔・洗顔時のすすぎ不足や洗いすぎなどが原因の場合もあります。

脂漏性湿疹の対策

脂漏性湿疹は成人の場合、悪化して初めて病院に行く人も多いですが、できるだけ早く受診しましょう。病院に行くことで、ステロイドの塗り薬で進行を抑制したり、原因となるマラセチアの増殖を防ぐ薬を使ったりすることができます。その他にも、病院ではかゆみを軽減する抗ヒスタミン薬やビタミン剤を処方することもあります。また、薬だけでなく、普段の生活でもできることがあります。まずは、皮膚の清潔を心がけることです。洗いすぎない程度にしっかりと洗いましょう。特に頭皮は汚れやすいので、くれぐれもヘアスタイリング剤をつけたままで眠らないようにしましょう。食事の面では、栄養のバランスに気をつけて、レバーやほうれん草、トマト、キャベツ、しいたけなどに多く含まれるビタミンB群を積極的に摂りましょう。一方で、皮膚に刺激のある香辛料や脂肪、糖分、コーヒー、アルコールなどは摂りすぎないようにします。そして、十分な睡眠をとり規則正しい生活を送るようにすることが大切です。

脂漏性湿疹は小さな範囲でもかゆみが強いため、ついついかきむしってしまい、範囲が広がることもあります。まずは、日常生活から改善していくようにしましょう。かゆみを伴う湿疹ができてしまった時は、悪化する前に皮膚科を受診するようにし、範囲の拡大や再発を防ぐよう心がけましょう。

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